先週のニュース
予想通り、週後半に訪れる経済発表まではどのマーケットも静かな展開となりました。木曜日に米国・消費者の物価指数が発表されると、8.2%と予想を上回り、大きなボラティリティが発生。当初、株式は3%下落し、年初に付けた安値を更新しましたが、その後大きく反転し、結果プラスで1日を終えました。金曜日の米国・小売売上高は予想を下回り、ミシガン大学消費者の信頼感指数も予想を上回ったため、再び米ドル高が進み、株式は下落しました。
11月と12月に政策金利が0.75%上昇するとの予想から、米国の10年金利が4%に達するため、USDJPYは8日連続で上昇、38年ぶりの高値を記録しています。金曜日、日本の財務大臣が、近く円買いを始める可能性を示唆していました。また、英国ではイングランド銀行のベイリー総裁が、インフレへの懸念から次回の利上げは予想より高くなる可能性があると述べています。
今週のトピック
重要な経済指標発表は予定されていません。中でも最も注目される経済指標は、木曜日に行われる英国・消費者物価指数です。英国ではインフレが懸念されており、GBPUSD と GBPJPY のボラティリティは非常に高くなっています。日銀がマーケットに介入し、USDJPYが150.00に達するのを阻止するか否か、非常に注意深く見守る必要があります。
米国は高いインフレが予想以上の利上げにつながるという懸念が多く、株式のボラティリティは引き続き高い状態が維持されそうです。GOLDとWTIは再び下落しており、今週は短期取引の良い機会となりそうです。
チャート分析
USDJPY
レジスタンス:150.00, 155.00, 160.00
サポート:146.00, 145.00, 144.00, 142.00
日銀の介入がなければマーケットは150.00を超えて推移していく可能性があるため、今週のUSDJPYの動きは非常に興味深い週となりそうです。日銀が何か行動を起こせば、当然ながら相場は大きく動くことになります。
GBPJPY
レジスタンス:168.00, 168.75, 170.00
サポート:163.00, 160.00, 157.00, 155.00, 152.50, 150.00
英国政治の大きな変化はGBPJPYにとってポジティブですが、重要なレジスタンスは年初以来の高値に近いづいているため、買いは一度下落を待ってから行うのが最善です。
EURUSD
レジスタンス:0.9800, 0.9900, 1.0000, 1.0100, 1.0200, 1.0300
サポート:0.9600, 0.9500, 0.9250, 0.9000
マーケットがJPYやGBPに集中しているため、非常に静かな状態になっています。今週はレンジ取引が最適なようです。
EURJPY
レジスタンス:144.00, 145.00, 145.50, 149.90
サポート:142.50, 141.00, 140.00, 138.50
円安により強い上昇トレンドとなっており、日銀の介入が起こらない限り、さらなる上昇の可能性がありそうです。
GOLD
レジスタンス:1675, 1690, 1700, 1730, 1750
サポート:1640, 1612, 1600, 1560
強いUSDと金利上昇がGOLDを押し下げ続けています。下降トレンドは今週も続きそうなので、マーケットが上昇してから売るのが最善の戦略と思われます。
WTI
レジスタンス:88.00, 92.50, 95.00, 100.00
サポート:82.50, 80.00, 76.00, 75.00
WTIは先週から下降トレンドに入り、最近のトレンドの強さを考えると、今週もそのトレンドに従うのが最善です。
DOW
レジスタンス:30000, 30500, 31500, 32000, 32650, 33000, 34000
サポート:29000, 28500, 27500, 26500
短期インジケーターは横ばいを示しているため、次の動きを予測するのは難しい状況です。中期的にはファンダメンタルまだ悪く、上昇を待って売るのが今のところ最適な戦略だと思われます。
NIKKEI 225
レジスタンス:27250, 27400, 28000, 28750, 29000, 29250, 29400, 30000
サポート:26000, 25500, 25000, 24500
N225はDOWと密接な関係にあるため、現時点で予測するのは難しい状態です。レンジ取引が今のところ最良な戦略だと思われます。