先週のニュース
先々週の衝撃的な下落後、先週のマーケットは静かな展開となりました。米国株式市場は現在も注目を集めており、S&P500の週足での下落は2001年以来、最長となる7週間の下げを更新しています。ここ数年、ベア(弱気な)マーケットを経験していない新規投資家も多く、今年は彼らにとって厳しい年になりそうです。
日銀は今後も金融緩和政策でマーケットを支えていくと表明。米国の10年金利は3%のレジスタンスラインにぶつかった後に低下し、米ドル売りとGOLD買いを促しました。
先週はいくつかの経済指標が発表されましたが、そのほとんどが予想を下回るものでした。中でも最も注目を集めた経済指標発表は、米国新規失業保険申請件数で、雇用市場の伸びが予想を下回りました。 米国小売売上高04月も重要な指標であり、コロナに対する懸念が依然として消費者に影響を及ぼしているにもかかわらず、伸び悩んでいることが示されました。
今週のトピック
今週はマーケットを動かすような経済指標の発表はあまりなく、トレーダーは他のニュースに注目することになります。最も注目される発表であっても、木曜日の朝に公開されるFOMC議事録05月です。米国の次の利上げ規模を予測するため、議事録を注意深く読む必要があります。
プーチンの大統領の体調不良が続いていることから、ウクライナ戦争が終結する可能性が高まってきています。トレーダーはこの状況変化の兆しに注目し続ける必要があります。WTIはゆっくりと上昇してきており、ウクライナ情勢が変化すれば、非常に高いボラティリティが戻ってくる可能性があります。
海外の株式市場は今年大きく下落したため、マーケットに買いが戻り、センチメントが高まるかもしれません。全体的に静かな週となることが予想されるため、小さな動きで取り引きを行うことが最良の戦略となりそうです。
チャート分析
USDJPY
レジスタンス:130.00 131.25, 135.00
サポート:127.00, 126.25, 125.00
先週の米長期金利の低下を受けてUSDJPYは下値を試す展開が続きました。現在、リスクオフのセンチメントが高まっており、今週もUSDJPYは下値を試す可能性が高い状態です。
GBPJPY
レジスタンス:162.25, 163.60, 164.25, 165
サポート:158.30, 155.50, 151.00, 150.00
先週のGBPUSDは持ち直し、最近の強い下降トレンドは一旦落ち着きました。マーケットが大きく上昇することはなさそうなので、今週はレンジ取り引きが最適な戦略となりそうです。
EURUSD
レジスタンス:1.0650, 1.0700, 1.0800
サポート: 1.0500, 1.0450, 1.0350, 1.0325, 1.0300, 1.0200
EURUSDは先週、売られ過ぎの状態から回復しました。しかし、ファンダメンタルはまだ悪く、今週は大きな上昇を望めません。
EURJPY
レジスタンス:136.50, 138.25, 140.00, 145.00
サポート: 134.00, 132.50, 131.50, 130.00, 129.00
先週のEURJPYは、最近の下落トレンドを打破しようとする不安定な状態となりました。10日移動平均線がまだレジスタンスとして機能しているため、今週は下値を試しそうです。
GOLD
レジスタンス:1885, 1900, 1913, 1950
サポート:1830, 1800, 1799, 1780, 1750
リスクオフの心理と米国の長期金利低下により、先週、1800という重要なサポートを維持しました。最近の下降トレンドが崩れた今、買いの機会をうかがうのが最善と思われます。
WTI
レジスタンス:115.75, 125.00
サポート:106.00, 100.00, 99.50, 98.00, 93.50, 92.30, 90.00, 85.00
先週は多くのマーケットが不安定な状況の中、WTIは更に高く伸び続けました。110という大台のレジスタンスを超えたため、今週は高値更新の可能性が高まっています。
DOW
レジスタンス:32500, 33000, 34000, 35500, 35850, 36000
サポート:30500, 30000, 29500
米国株は昨年、新たに参入した多くの投資家が手仕舞いをしたため、今年も低調な状態が続いていました。次の目標は、今後数週間のうちに30,000ドルを試すことですが、この可能性は高いと思われます。
NIKKEI 225
レジスタンス:27500, 27750, 28000, 28700, 29000, 30000
サポート:26000, 25500, 25000
NIKKEI225はDOWが下落しているものの、それに引きずられることなく、少しずつ上昇を続けています。ここから大きく上昇することは考えにくいため、レンジ取り引きが最適な戦略になりそうです。