先週のニュース
マーケットにほとんどニュースがなく、静かな週開けとなった1週間でした。水曜日に発表された米国の消費者物価指数が予想を上回り、次回のFOMCでの利上げ幅が拡大する可能性が高まりました。米国株はインフレ率の上昇を受けて大きく下落し、米ドルは上昇しました。
金曜日には、米国の小売売上高とミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が発表され、いずれも予想を上回る結果となりました。これにより、経済成長に対するマーケットの懸念が後退し、株式は大きく上昇、週明けと同じ水準まで戻す形となりました。
鈴木俊一財務大臣が記者団に円安を懸念していると語るなど、円安は日本政府の関心を集めています。しかし、マーケットは日本政府に円安を止める力があると考えていないため、この発言はマーケットに影響を与えるまでに至りませんでした。
今週のトピック
水曜日は英国の消費者物価指数の発表が注視されています。この発表を受けて、GBPUSDとGBPJPYに大きな動きをもたらす可能性があります。木曜日のECB政策金利発表は、EURUSDが大台である1.000レベル付近にあることからも、非常に重要な経済発表となります。ECBは0.25%の金利引き上げを行うと予想されており、もし現実となれば、これはEUの政策金利が10年ぶりに上昇することとなります。
日銀が円安に歯止めをかける可能性は現在も低い状態ですが、介入に動く可能性はまだわずかながらも残っており、ゼロではありません。日銀が何らかの行動を取れば、USDJPYは大きく動く可能性があることを認識しておくことが重要です。
DOWとNIKKEIは、レジスタンスを上抜けると一気に上昇する可能性がありますが、マーケットが大きく上昇し続けることはないでしょう。コモディティは現在も非常に弱く、短期的な買いを集める可能性があるものの、これは中期的なトレンドに乗るための売り戻しのチャンスとなりそうです。
チャート分析
USDJPY
レジスタンス:139.30, 140.00, 145.00, 147.50
サポート:137.50, 137.00, 136.00, 135.00, 134.25
現在は少し買い過ぎな状態にあるため、短期的には下落しそうですが、今月中には140を試す可能性が高そうです。
GBPJPY
レジスタンス:165.00, 168.00, 168.75, 180
サポート:161.75, 160.00, 158.30, 155.50
依然としてレンジ内にあり、今週もこの状態が続きそうです。現時点では予想が難しい相場となっています。
EURUSD
レジスタンス:1.0127, 1.0200, 1.0300, 1.0350, 1.0500
サポート:1.0000, 0.9950, 0.9900
先週、サポートとして機能していた重要な1.0000レベルについに達しました。現在、10日間移動平均線がレジスタンスとして残っており、ファンダメンタルズも悪いため、下降する可能性が高そうです。
EURJPY
レジスタンス:140.00, 142.50, 144.25, 145.00, 149.90
サポート:138.50, 137.00, 136.00, 135.00, 134.00
マーケットは137.00の重要なサポートを維持し、強い下降トレンドが崩れました。短期的にはさらなる上昇の可能性がありそうです。
GOLD
レジスタンス:1725, 1750, 1770, 1785, 1800, 1820, 1845
サポート:1700, 1697, 1675, 1646
先週、米国の高インフレ率の数字がマーケットに売りを呼び、再び大きく下落しました。マーケットは1,700でサポートを維持したため、今週はここに買いが入る可能性があります。
WTI
レジスタンス:96.00, 100.00, 104.00, 110.00, 112.50, 115.00, 119.00
サポート:90.00, 88.00, 85.00
WTIは下落を続けており、強い下降トレンドにあるため、さらなる損失が予想されます。
DOW
レジスタンス:31500, 31900, 32500, 33500, 34000, 35500, 35850, 36000
サポート:30000 , 29500
先週は相反する経済統計結果を受け、DOWは不安定な展開となりました。しかし、全体的にマーケットはレンジ内にあり、今週もこのレンジ内での動きが継続しそうです。
NIKKEI 225
レジスタンス:27250, 28000, 28400, 28700, 29000, 30000
サポート:26000, 25500, 25000
円安が続いているため、相場は上昇していますが、27250のレジスタンスを突破するまでは、レンジ相場の状況です。