先週のニュース
先週はニュースが少なかったため、マーケットは金曜日の米国雇用統計に注目していました。3月の雇用の伸びは予想をわずかに下回ったものの、2月と1月のデータは上方修正され、米ドルは上昇しました。その他の主要な経済指標は、同日に発表された米国購買担当者景気指数で、米国経済におけるインフレ圧力の高まりを示しました。
インフレ圧力が高まるにつれ、マーケットは5月と6月に米国の政策金利が0.50%ずつ上昇すると予想しています。金利上昇は株式市場にとって弱気材料であり、日経平均株価とダウ平均株価は10日移動平均線を割り込んで週明けを迎えました。
USDJPYは、月曜日に非常に重要なレジスタンス125.00に接触し、多くの売り注文がマーケットに入る結果となり、主要通貨の中で最も活発な状態が続きました。商品市場では、GOLDとWTIで強い上昇トレンドが終了し、下降に転じました。トレーダーは、ウクライナでの戦争を注視していますが、トレードをする際には経済指標に焦点を当てているため、ほとんど変化が見られませんでした。
今週のトピック
経済指標発表が少ない週となります。先週の金曜日に発表された米国失業率を引き続き注目することになりそうです。今週、最も注目される経済指標発表は、火曜日の豪・BRA政策金利、木曜日未明のFOMC議事録となります。
ロシアはウクライナ戦争終結に向け前進していると述べており、今後も戦争終結の可能性についてニュースを注視することが重要です。ウクライナ戦争が終結すると、例えば株式、USDJPY、GBPUSDなどのマーケットリスクが上昇する可能性があり、それとともにボラティリティも高まる可能性があるため、ストップロス注文に従うことが重要です。
今週は大きな経済指標発表がないため、テクニカル分析が重要になります。移動平均線、ボリンジャーバンド、MACDなどの指標も重要ですが、サポートとレジスタンスを使ったトレードも忘れてはいけません。サポート付近で買い、レジスタンス付近で売ることで、リスクリワードの高いトレードを見つける可能性が高まります。
チャート分析
USDJPY
レジスタンス:123.00, 125.00, 125.10
サポート:121.28, 120.00, 119.40, 118.50
USDJPYの日足では10日移動平均線を再び上回り、上昇トレンドが現在も強いようです。日米の金利差は拡大し続けていることからもUSDJPYは更に上昇しそうです。しかし過去1ヶ月のUSDJPYの上昇幅を考えると、今週は横ばいで静かな取引になる可能性があります。
GBPJPY
レジスタンス:160.50, 161.50, 162.70, 165.00
サポート:159.50, 159.00, 158.00, 155.00
BOEは景気減速の兆しを見て、将来の利上げについてトーンを弱めているため、今週はポンド安が続きそうです。また、レンジ相場が縮小し、静かな週となりそうです。しかし、159.00を割り込んだ場合、サポートがほとんどないため、大きく下落する可能性があります。
EURUSD
レジスタンス:1.1130, 1.1200, 1.1300
サポート:1.1040, 1.1000, 1.0950, 1.0800, 1.0645
EURUSDは先週の初めに大きく動きましたが、米国の強さが戻ってきたため、強さは短期間なものとなりました。ウクライナ戦争が早期に終結しない限り、来週は強気の売りを探すことが最善策となりそうです。
EURJPY
レジスタンス:136.75, 137.50
サポート:134.50, 133.00, 132.50, 130.00
EURJPYは非常に大きな伸びを見せましたが、上昇トレンドが終わりに近づいている兆しがあります。今週は、売りの機会を探すことが最善の戦略となるでしょう。
GOLD
レジスタンス:1950, 1966, 2000, 2069
サポート:1920, 1900, 1890, 1875
先週、GOLDは下降を試みましたが1890.00という重要な価格がサポートとなりました。これはポジティブなサインと捉えられます。しかし、テクニカル指標は横ばいを指しており、現在、GOLDの次の大きな動きを狙うことは困難です。
WTI
レジスタンス:107.00, 115.75, 125, 126, 150
サポート:97.50, 92.30, 90, 85
ウクライナとロシアの戦争でWTIのボラティリティはまだ非常に高い状態を維持しています。中期的なテクニカル指標は下向きになっているため、今週の短期取引ではWTIの売りで儲けるのが簡単かもしれません。
DOW
レジスタンス:35400, 35850, 36000
サポート:34500, 34300, 34000, 33000
DOWは金利上昇の悪影響を感じ始めており、先週は不調に終わりました。過去2週間の上昇幅を考えると今週は更に下落する可能性が高まりそうです。
NIKKEI 225
レジスタンス:28700, 29000, 30000
サポート:27000, 26500, 25000
米ドル高が日経を大きく助けたものの、上昇トレンドは終了しています。DOWの見通しはやや弱気で、且つ、USDJPYが短期的にこれ以上上昇しそうにないため、日経は短期的に下値を試すことになりそうです。