デイトレードを行う際、メンタルコントロールが重要なように、スイングトレードには、スイングトレードに適したメンタルコントロールが必要です。
メンタルコントロールの重要性
メンタルが乱れるきっかけに損失があります。しかし、損失と同じくらいメンタルを左右することにチャートの見過ぎが挙げられます。マーケットが思惑方向へ動くかどうかを、手に汗握りながら見守るのです。
デイトレードはマーケットの小さな変動で利益を上げていくため、スイングトレードと違い、チャートをずっと見ていることが基本になります。しかし、スイングトレードの場合、ポジションの保有時間がデイトレードに比べて長くなるため、チャートの見過ぎはトレード判断を迷わせ、事前に立てたトレード計画やトレードルールを守れない精神状態にしてしまいます。
トレード計画もトレードルールも守るために立てているのですから、きちんとそれらを守れるメンタルにする必要があります。
勝てているトレーダーはメンタルコントロールを上手に行っており、メンタルコントロールがトレードの鍵となることも理解しています。自分自身のことであるため、とても簡単に聞こえはしますが、実践しようとすると損得勘定の感情に支配され、メンタルを乱してしまうトレーダーが多くいます。そして、メンタルが整っていない状態でトレードをしてしまうと大きな損失に繋がります。
このように、トレードではチャートをずっと見続けるのではなく、自分のトレードルールを守ることに焦点を当てることが何よりも重要です。
ポジションの取り方
ポジションの取り方に、デイトレードとスイングトレードには大きな違いがあります。
デイトレードでは瞬時の判断力が必要となるため、トレードに集中するためにも複数のポジションを同時に建てることは推奨していません。
しかし、スイングトレードの場合、デイトレードとは異なり、トレードチャンスが滅多に訪れることはありません。そのため、複数のマーケット状況を確認し、その中からトレードチャンスのあるマーケットでトレードしていきます。チャンスのあるマーケットが一つとは限らないため、トレードするマーケット数に合わせて、ポジションも2つ、3つと同時に建てることがあります。ここで注意したいのは、一つのマーケットに対してポジションは基本1つ。トレードするマーケット数と同じ数のポジションを保有するようにし、多くても3つまでにします。それ以上になると、それぞれのマーケット変化に敏感に気付けなくなってしまい、判断を誤ってしまう可能性があるため、多くなり過ぎないように調整します。
短期的な結果を気にしない
損失が出たことで落ち込むことは容易に想像できますが、利益が出ると大喜びしてしまうトレーダーも多くいます。お金が得られたのですから喜べないはずはないのですが、トレーダーとして継続して利益を得ていくためには不要な感情です。
利益となって元気になり過ぎると、冷静な判断能力が低下し、あっという間に得た利益以上の損失を出してしまいます。勝ったことで自分の判断力に過剰な自信を持ち、より大きな利益を求めてトレードを重ねます。その姿にトレードの振り返りを行っている様子は見受けられません。
トレーダーとして冷静は判断力を維持するためには、一つ一つ全てのトレードの振り返りが必要です。そこには、一つ一つのトレード結果、短期的な結果を気にせず、長期的な結果に焦点を当てることが重要です。
大切なことは結果よりもプロセス
トレードをしていると、そのトレードでの損益に目が向いてしまいがちです。利益になれば正しいトレードであり、損失になれば間違ったトレードであった、とは簡単に言い切れないのがトレードの難しさです。
あなたが信用する戦略を一つ使用して、その戦略に適したルールを立てます。そのルールに基づいたトレードを繰り返すことで、例え損失が発生してしまっても、長期的に見れば利益が増えていることに気付けるはずです。万が一、資金が減ってしまっている場合は、使用している戦略とルールに沿ったトレードが行えていないことが起因しているはずです。直ぐにトレードを分析してみましょう。
ルールに沿ったトレードであれば、一つ一つのトレード結果に気を取られないようにする必要があります。100%の戦略が無いため、ルールに沿った適切なトレードを行ったとしても、時には損失という結果に終わってしまうことがあります。反対に、トレード計画も持たずにその場の閃きで行ったトレードで簡単に利益を得てしまうこともあります。
ですので、勝った負けたの判断でトレードを終えてしまうのではなく、ポジションを閉じたら、そのトレードが計画に沿っていたか、ルールに則っていたか、という視点で振り返り、結果よりもプロセスに重点を置く必要があります。プロセスを大切にできるトレーダーこそ、最短距離で勝てるトレーダーへと近づきます。
長期的な結果を見る
スイングトレードは、一つ一つのトレード期間が数日単位と時間を要します。そのため、トレード回数はデイトレードに比べてかなり少なくなり、トレードデータをとるにも時間がかかります。1ヶ月のトレード結果ではなく、少なくとも3ヶ月間、6ヶ月間のトレード結果を見ることで改善点や今後の方針が見えてきます。
スイングトレードは良い時もあれば結果が思わしくない時もあります。それは、マーケットが日々変化しているためです。エントリーした日のマーケット状況と、今のマーケット状況では何かしらのニュースによって変化している可能性もあります。結果が振るわない場合は、トレード前に分析したマーケット状況と今のマーケット状況を比較分析をしてトレード判断をしまします。