スキャルピングはリスクの高いトレード戦略であるため、明確な計画を立てることが重要です。そのため、スキャルピングで大きな損失に繋がる可能性に、たった1つの悪いトレードが挙げられます。スキャルピング戦略で利益を上げるためには、迅速な意思決定ができる必要があります。

値動きに翻弄され、混乱してすぐにポジションを閉じてしまわないように、通常は、1つ、2つのインジケーターを使用するのが最善です。これ以上多くのインジケーターを表示させていると、トレード判断を瞬時に下すことができず、実行が遅くなってしまうため、想定外の損失になってしまう可能性が高まります。スキャルピング戦略で私が気にっている指標は、5分足チャートに、パラメーターを10に設定した単純移動平均（SMA）です。

どんな戦略のトレーダーであっても、お気に入りのインジケーターや、好みのチャート表示があります。しかし、トレード戦略を頻繁に変更しないことが重要です。どんな戦略であっても完璧な戦略はありません。複雑な戦略を上手く使えないよりも、シンプルな戦略を使いこなせる方が、トレード結果がはるかに優れます。

エントリーする前に、ターゲットとするpips数とストップとするpips数を、必ず把握してください。通常、FXのスキャルピング戦略は5pips以下のターゲットを設定します。もし平均損失が、平均利益よりも少なく抑えられている場合、FXトレードすることははるかに簡単になるため、5pips未満のストップにすることは、とても良い考えです。

スキャルピングは、ほとんどのトレードが5分以内に終了するため、マーケットのボラティリティを理解することが重要です。マーケット毎にボラティリティのレベルが異なるため、トレードしたいマーケットにスキャルピング用の資金管理設定を適応させる必要があります。

下図はUSDJPYのボラティリティの推移を示したチャートです。ロンドン市場オープンのような忙しい時間帯にトレードをしたとしても、30分間のボラティリティはわずか15pipsです。スキャルピング戦略を使用する場合、30分間の平均ボラティリティpipsの約25％～30％の大きさにターゲットpipsを設定します。従って、USDJPYの場合のターゲットは約5pips〜6pips、ストップは約3〜4pipsに設定します。

GBPJPYのボラティリティチャートを見ると、ボラティリティがはるかに高いことがわかります。最近、ロンドンオープン時のボラティリティが25pipsと高い状態になっており、8pipsのターゲットと約5pipsのストップを設定することができます。

マーケットは時間と共に変化するため、マーケットのボラティリティを毎日分析することが重要です。ボラティリティの変化に戦略を適応させることは、一貫した利益を上げるためにとても重要です。

FX市場は日々変化しています。つまり、トレード戦略を順応できている取引だけが長期的な利益に結び付いているのです。トレードを開始する前にはニュースと長期チャートを確認して、今のマーケットがどういう状態にあるのかを理解することが重要です。

トレードを始める前、少なくとも5分間だけでもニュースを読むと、どの経済発表が予定されているのか、どのニュースがマーケットに影響を与えているのか、マーケットを知るのに役立ちます。経済発表がなく、マーケットに影響を及ぼすような重要なニュースがない場合、収益性の高いスキャルピングチャンスを見つけることは難しいかもしれません。また、ニュースが沢山ある場合は、より多くのスキャルピングのトレードチャンスが巡ってきます。