何故スキャルピング禁止
スキャルピングとは、1回のトレードで数銭から数十銭ほどのわずかな値幅を狙い、超短期で利益を上げようとするトレード法のことです。
スキャルピングを好むFXトレーダーは比較的多く、次のようなメリットがあります。
・1回のトレードが数秒から数分で完了するため、トレードする時間がなかなか取れない人でも取り組みやすい。
・利益を上げるのに大きな値幅は必要ないため、レンジ相場でも利益を上げやすい。
要するに、マーケットが動きさえすれば利益を上げるチャンスがあるということであり、あまり欠点のないトレード法であるように思えるかもしれませんが、実はひとつ落とし穴があります。
それは「スキャルピングをすべきでないときがある」ということです。
動きすぎるマーケットは危険
スキャルピングは超短期トレードですからマーケットがよく動いているほうがトレードしやすく、エントリーからエグジットまでがスムーズに行えます。
一方、スキャルピングはわずかな値幅を狙いにいきますので、もしマーケットが思ったのと逆方向に動いてしまった場合は非常に素早い損切りが必要です。
もし損切りが少しでも遅れて想定以上に損失が拡大してしまいますと、その損失を取り返すことが非常に難しくなってしまうのです。
それゆえに、動きすぎるマーケットでスキャルピングを行うのは非常に危険です。
例えば重要なニュースや経済指標の発表時など、マーケットが大きく動いてしまっているときにスキャルピングを仕掛け、マーケットが逆に動いてしまったりすると、あっという間に損失が膨らんでしまうことになります。
また、マーケットが動きすぎているときはスプレッドが拡大してしまうため、予定していた値段で損切りすることができないなどの問題が起こりえるのです。
静かすぎるマーケットでは利益を上げにくい
マーケットが静かすぎると、エントリーからエグジットまでをスムーズに行うことができず、トレードが完了するまでにどうしても余計な時間がかかってしまい、限られた時間の中でトレードしている場合などはストレスの原因になります。
また、日本時間の早朝や欧米市場が休場のときなど、流動性が低下している場合はスプレッドが拡大しているため、利益が出るまでに通常よりも広い値幅が必要になってしまいますし、損切りの場合も通常より損失が拡大しやすくなってしまいます。
スキャルピングはメリットの多いトレード法ですが、上記のようなデメリットもしっかり理解し、スキャルピングに最適なマーケットと時間帯を選んで行うようにしましょう。