ロンドンフィキシングとは?

フィキシング、通常「FIX」と略されます。これは毎日ロンドン時間16:00に設定されるFXレートの基準を示し、銀行が投資家に対して通貨取引のレートを一定に保証するものです。この基準となる価格は、実際の売買の流れに基づいて決定され、トランザクションはロンドン時間16:00の前後30秒から1分間の間に行われます。このプロセスにより、市場参加者はより透明性のある環境で取引を行うことが可能になります。

ロンドンフィキシングの理解が重要な理由

ロンドンフィキシングの前後ではボラティリティが上昇する傾向があり、トレード準備が整っていないトレーダーにとっては予想外の損失につながる可能性があります。
反対に、ロンドンフィキシングを理解しているトレーダーにとって、この時間を利益を生むトレードチャンスに変えることができます。

ロンドンフィキシングの時間

ロンドン時間16:00は、冬の東京時間25:00、夏の東京時間24:00です。

誰がロンドンフィキシングを使うのか

ロンドンFIXで設定された価格は、大手銀行、大手ヘッジファンド、年金基金、およびほとんどの中央銀行で使用されています。
また、ロンドンFIXは、特定日にマーケットを試して時間を調整する必要がないため、定期的に通貨を売買する大規模な投資家にも使用されています。

ロンドンフィキシングから銀行が利益を得る方法

投資家とヘッジファンドマネジャーは、事前に銀行に注文を出しているため、銀行トレーダーは、売買しなければならない金額をすでに知っています。クライアント資金を用いて先駆けた注文を行い、フィキシングタイムで稼ぐことができます。
注文の流れを理解できることは銀行トレーダーの大きな利点です。個人トレーダーは大量の注文を見ることができませんが、マーケットを分析し、潜在的な注文を予測し、収益性の高いトレード戦略を開発することが可能です。

ロンドンフィキシング戦略とは?

通常、ロンドンフィキシングをめぐって、マーケットには2つの動きが表れます。
先ずフィキシング前に動きがあり、次にフィキシング後にその動きと反対方向に動くというものです。
例えば、ロンドンフィキシングで大規模な買いがある場合、フィキシングの5~10分前に買いが入り、大幅な価格上昇を引き起こします。フィキシング後は買いが終了し、大量の買い注文が決済されるため、価格が反転します。

最もトレードしやすい動きは、マーケットがフィキシングで大きな動きをするのを待ってから、逆張り戦略でトレードする事です。すなわち、手仕舞いの動きについていくというものです。単純移動平均線(SMA)を使用して、価格が移動平均線から大きく離れるまで待ち、逆張りトレードを行います。

ロンドンフィキシング時のボラティリティは非常に高くなる可能性があるため、ポジションを建てるのはマーケットが反転するまで待つことが重要です。
また、ロンドンフィキシング時のマーケット注文も非常に大きくなる可能性があるため、その日の他の時間に予想されるボラティリティよりもマーケットがさらに大きく変動する可能性があります。

逆張りで売る時はマーケットの上昇が終わるのを待ち、5分足が陰線を形成し始めた時に売る必要があります。
また、買う時はマーケットの下落が終わるのを待ち、5分足が陽線を形成し始めた時に買う必要があります。
5分足が終値をつける前にエントリーし、潜在的な利益を逃さないようにします。早めにエントリーすると損失につながる可能性もありますが、長期的に見ると、遅くエントリーするより早く入る方が利益を積み重ねることができます。
早めにエントリーすることは小さなストップと大きなターゲットを設定することができ、リスクリワードレシオが1以上になることを容易にします。

逆張りトレードを行う場合、移動平均線をターゲットに設定する必要があります。
トレードに高い信頼度がある場合は移動平均線よりも高いターゲットを設定することもできますが、価格が移動平均線で戻す動きを止めた場合、基本的にはそこで利益確定するのが最善です。

逆張りトレードは通常、タイミングが合うとすぐに利益になるため小さなストップを使用します。
売りエントリーのストップは1本前の5分ローソク足の高値の上に、買いエントリーのストップは1本前の5分ローソク足の安値の下にセットします。
保有ポジションに含み益が生まれたらトレーリングストップを使用してストップロスを減らし、利益が出ているトレードが負けトレードに変わるのを防ぎます。

ロンドンフィキシングは毎日ありますが、毎日トレードチャンスがある訳ではありません。フィキシング時に大きな動きがある場合にのみトレードします。
トレードするFXマーケットによりますが、大きな値動きとは10~20pipsです。良いトレードチャンスがある時にのみトレードを行うと、より一貫した利益が得られ、ストレスが少なくなります。

ロンドンフィキシングでトレードするのに適したマーケット

ロンドンフィキシングで最高のトレードチャンスを得られるマーケットは、ポンドドル、ポンド円、ユーロドル、ユーロ円、の4つです。
これらのマーケットはロンドンフィキシングで魅力的な値動きを見せるため頻繁にトレードされており、トレードチャンスが生まれる可能性があります。
ロンドンフィキシングでは1~2つのマーケットに焦点を合わせてトレードを行うのが最善です。そのマーケットをよりよく理解しパフォーマンスを向上させることに繋がるからです。

ロンドンフィキシングではマーケットが急速に動くため、エントリーの準備としてマーケットを注意深く監視する必要があります。
ロンドンフィキシングでのトレード経験が多いほどトレードパフォーマンスは向上します。

ロンドンフィキシングのトレード例

ポンド円 マーケットはロンドンフィキシングで45pips下落し、素晴らしいトレードチャンスをもたらしました。ボラティリティが高く移動平均線から35pipsを超える大きな乖離がありました。マーケットが下げ止まり、陽線を確認して直ぐにエントリーすることで、マーケットが移動平均線に戻るまでの27pipsの利益を得られました。

この場合のストップは、直近安値の少し下に設定します。ロンドンフィキシングでの逆張りトレードでは、含み益が増え始めると直ぐに利益を得ることができるため、ストップを大きく設定する必要はありません。

ユーロ円 ロンドンフィキシングの直後に急速に下落し、移動平均線から大きな乖離を形成しました。マーケットが下げ止まり、陽線が形成され始めたらすぐにエントリーします。
マーケットはレンジ内にある為、自信のあるトレーダーはこのトレードで直近高値まで利益を拡大させることができます。

ロンドンフィキシングメンタルコントロール

ロンドンフィキシングのトレードで利益を上げる為には、メンタルコントロール戦略が必要です。ロンドンフィキシングのトレードを成功させるには、適切なチャンスを待つ強靭な忍耐が必要です。また、毎日有益なトレードチャンスがある訳ではないということも理解することが大切です。

トレードチャンスがない場合、トレードをせずに明日を待つ、という平静で強い精神力が必要です。ロンドンフィキシングのトレードで利益を上げる事を楽しみにしていたにも関わらずマーケットが動かなければ、イライラする可能性があります。トレード戦略に自信を持ち、ロンドンフィキシングでは大きな値動きがあるときだけトレードを行い、常にトレードルールに従うことに集中しましょう。

ロンドンフィキシング資金管理

ポイント

ロンドンフィキシング戦略でトレードするときのターゲットは通常非常に小さく、数pipsです。ロンドンフィキシングの優れたトレーダーは通常70%を超える高い勝率を持っているため、大きなポジションをトレードすることでターゲットが小さくても、大きな利益を上げることができます。

たった1つの悪いトレードが今まで積み重ねてきた利益を相殺する可能性があるため、ロンドンフィキシング戦略でトレードする場合、資金管理は非常に重要です。 ポジションを建てると同時にストップを設定し、毎日利益を上げることができないことも受け入れましょう。

規律を高く維持し、常にストップロスに従っている場合、仮に損失になったとしても長期的には小さな利益が積み重なります。どんな戦略であっても100%お金を稼ぐものはありません。常に落ち着いて資金管理のルールに従ってトレードを行ってください。

アドバイス

ロンドンフィキシングは短時間で利益を上げるため、短期のFXトレード戦略には絶好の機会です。ロンドンフィキシング時のFXマーケットの動きを利用するには十分な準備を行う事が重要ですので、時間をかけてマーケットについて学びましょう。毎日トレードチャンスがある訳ではありませんが、トレードチャンスが生まれると非常に収益性の高い戦略です。

記事はデモ口座及び会社資金を運用するGYM会員に向けた内容で個人資金の運用者向けの内容ではありません。GYMに入会されずに記事内容を参考にして自己資金でトレードをされる場合は必ずご自身で検証の上判断されますようお願い致します。従いまして自己資金でのトレード結果には一切の責任を負いませんので予めご了承ください。

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