プロトレーダーと負けトレーダーの大きな違いの1つは、トレード計画をどの程度行っているかです。トレード計画は、エントリー前だけでなく決済するときにも必要です。
以下の 3人のトレーダーの例を比べて、タイミングを正しく判断することの重要性を見てみましょう。 3人のトレーダーすべてが同じ価格でエントリーしていますが、トレード結果は異なるものとなっています。
このように、3人のトレーダーは同時にエントリーしたにも関わらず異なる結果となりました。トレード結果を改善するには、いつエントリーするかだけでなく、どこで決済するかを分析することがとても重要です。
エントリー前に決済ポイントを決める必要性
- 負けトレーダーは、エントリーの適切なポイントを見つけることに多くの時間を費やし、決済タイミングを決めるとストップロスになってしまわないかとずっと値動きを監視しています。それよりも、エントリー前にターゲットとストップロスの場所を決めてしまった方がはるかに有益です。
- ポジションを持つと落ち着いて良い決断を下すことは困難です。ポジションを持っているとき、人は無意識のうちに非常に強い恐怖と欲に支配されています。これは多くのトレーダーが早めに利益を確定しにいったり、損切を遅らせてしまうことを意味します。
決済を改善するアドバイス
どのトレードスタイルにもポジションを手仕舞うさまざまな方法があります。スキャルピング戦略では小さなターゲットを設定し、数多くのトレード回数で小さな利益を積み重ねることを望んでいます。スキャルピング戦略を使用するトレーダーは、5分以内の短時間だけポジションを保有し、大きなマーケットの値動きを見逃すものの、多くの小さな利益を得ることができます。スイングトレード戦略は反対に数日間ポジションを保有し、少ないトレード回数で大きな利益を得ることを望んでいます。マーケットの小さな値動きよりも大きな値動きを重視しているのです。また、デイトレード戦略はスキャルピング戦略よりも大きなターゲットを設定しますが、その日の終わりまでにはすべてのポジションを手仕舞います。
トレードスタイルを決めるとポジションをどれだけ保有するかが見えていきます。次のステップでは、マーケットが通常どれくらい動くかを分析します。たとえばスキャルピングの場合 、5分間の平均ボラティリティが10pipsのとき、適切なターゲットは約5pipsです。安値で買い、高値で売るのは大変なプレッシャーであり、難しくもあるので、通常、トレードするチャートの平均ボラティリティの30〜50%の間でターゲットを設定します。
-決済が早すぎたか、遅すぎたか?
-結果が思わしくなかったのはなぜか?マーケット分析を間違えたのか?
-自分のルールに従えたか?ルールに従えなかった場合はメンタルコントロールを改善する必要があります。
プロトレーダーでさえ間違いを犯すことはあります。トレーダーとして成功するためには完璧である必要はありません。ただ、同じ間違いを繰り返さず、トレードを改善する方法を見つけることが重要なのです。トレードの振り返りを数分行うだけでトレードパフォーマンスは大きく変わります。
ポジションを建てたときは常にターゲットとストップロスを設定する必要があります。これによってチャートから離れてもリスクをコントロールできます。価格がターゲットに届くかどうかを監視し続けるよりトレード計画の改善に時間を割いて集中したほうが長期的なトレード成績は良いものとなります。