FXロジックとは、FXトレードにおける売買戦略のことを指し、非常に多種多様にわたります。FXトレーダーたちは日々新しいロジックを開発し続けており、その数は数えきれないほどに存在します。このように無数にあるロジックの中から、自分自身のトレーディングスタイルに合ったものを見つけ出すことが、成功へのカギとなります。適切なロジックの選択は、市場の変動に柔軟に対応し、長期的に安定した利益を生み出すために不可欠です。
ひと昔前までであれば、こうしたロジックを生み出して実際にトレードで利益を上げ続けることができるトレーダーは、限られた一握りの人たちだけでした。
しかし、今では多くの売買ロジックがインターネットや書籍等で次々に公開されるようになり、誰もが他のトレーダのが作ったロジックを簡単に手に入れることができる時代になったのです。
このことは、FX初心者にとって大変うれしいことでしょう。
なにしろ、売買ロジックをイチから作るのは大変なことですし、ましてや勝ち続けることのできるロジックを作るなど初心者には絶対に不可能ですから、既に誰かが作り上げ、実績を上げているロジックをそのまま拝借することができれば、これほどありがたいことはないはずです。
ところが、現実はそう甘くありません。
既に実績を上げているはずのロジックを使っても、なぜか一向に利益を上げることができないと悩む初心者が続出しているのです。
なぜなのでしょうか?
この記事では、その原因を明らかにしていきたいと思います。
この記事であなたのトレードをどのように改善するか
- 他人が作ったロジックでは勝てない理由がわかり、他人のロジックには頼らなくなります。
- 売買ロジックは自分で作るべきであることを理解し、自分で作るためのプロセスを知ることができます。
他人が作った売買ロジックでは、なぜ勝つことができないのか?
元大リーガーのイチロー選手については、皆さんよくご存じだと思います。
イチロー選手と聞いてすぐに思い浮かぶのは、バッターボックスに立ったときのルーティン、すなわちバットを立ててピッチャーに向けるあの独特の動作と、イチローの代名詞にもなった「振り子打法」でしょう。
彼はあのルーティンと打法でヒットを量産し続けました。
ここでちょっと想像してみてください。
もし皆さんが野球選手だとして、イチロー選手のルーティンや打法をそっくりそのまま真似したとしたら、同じようにヒットを量産して、大リーガーとして輝かしい成績を収めるまでに至ることができるでしょうか?
答えは「否」です。
野球に限ったことではありませんが、成功者のやり方をそっくりそのまま真似することで、同じように大成功したという例はほとんどないのです。
なぜでしょうか?
誰一人として同じではないのに、他人がうまくできたからといって、その他人がやっていることを全く同じようにやるというのは不可能なことだからです。
このことはトレードにも当てはまります。
トレードは体を使うものではなく頭を使うものですから、トレードで成功できるかどうかは、単に勝ち方を知っているか否かだけの違いであるように錯覚してしまいがちです。
ですから、多くの初心者は勝てるロジックさえ見つけることができれば、勝ち続けれられると思い込んでしまうのです。
他人のロジックを参考にするのは全く問題ありません。
しかし、最終的には自分の性格や考え方などにマッチした、自分だけのロジックを見つけ出さなければ勝ち続けることはできないということを知っておいてください。
売買ロジックを自分で作るメリットとは?
前述のとおり、他人が作ったロジックをそっくりそのまま真似してみても勝ち続けることはできません。
ところが、FX初心者は多くの場合、あるロジックを少し試してみて思うように勝てないとすぐそのロジックには見切りをつけてしまい、また新たに勝てるロジックを探し始め、次に見つけたロジックも結局勝てず、また次を探すというように、延々と聖杯(=絶対的なロジック)を探す旅を続けてしまいます。
残念ながらこれでは一生、勝てるトレーダーにはなれません。
そこで皆さんには、ぜひご自身で売買ロジックを作ることを提案します。
自分で売買ロジックを作ることができれば、次のようなメリットがあります。
完璧なロジックというものはFXの世界に存在しません。 ですから、売買ロジックは常に改善する必要があるのですが、他人が作ったロジックでは何をどうすればよいのかがわかりません。
その点、自分で作り上げたロジックは、自分が一番その中身をよく知っているわけですから、必要に応じていくらでも修正することが可能なのです。
売買ロジックを自分で作るためには?
FX初心者が、いきなり自分だけのロジックを作るのは不可能でしょう。
ですので、初めは誰か他のトレーダーが作ったロジックを試してみるところから始めましょう。
しかし、前述のとおり他人のロジックでは勝ち続けられません。
そこで、いろいろなロジックを試しながら、マーケットに存在する様々な法則性やアノマリーを探す努力をしてみてください。
例えば、あるマーケットでは、アジア時間に大きく下げた場合、ヨーロッパ時間になると急速に戻りやすいという特徴を見つけることができれば、それを自分の売買ロジックに組み込むことができます。
売買ロジックはシンプルなほうが良いです。
複雑なものは必要ありません。勝っているトレーダーほど、実はとてもシンプルなロジックを使って勝ち続けていたりします。
皆さんもぜひシンプルで強力なロジックを見つけ出してください。