FX損切設定の重要さ
トレードで一番重要なのは自分の決めたFX損切りルールを守ることです。初心者だけではなく、すべてのトレーダーに共通する重要事項で、この損切ルールを厳守することはシンプルでありながら非常に難しいものです。どのような戦略においても損切りを設定しないトレードは行うべきではありません。これを怠ると、たった一度のトレードによって全資金を失うリスクさえあるのです。
では、どこに損切りを置くべきなのでしょうか。これを理解することはとても大切で、先ずは自信を持って損切りを置けるようになる必要があります。ポジション保有中に目の前の値動きに翻弄されたり迷いがなくなると、その損切設定を途中で変更しなくなり、自分のトレードルールを守ることができます。
FX損切設定に役立つヒント
上手に損切りするためのヒントがこちらです。そして大前提として、いつもトレード記録を付けることが挙げられます。このトレード記録を見直すことで自分に適した損切りの置き方を理解できるようになり、改善を図ることに繋がります。
デイトレードであれば、30分の値幅を平均的なレンジとして使い、今後30分で予測する値動きの半分を損切り幅の目安に使うことができます。
今後の値動きの幅を予測するには、過去のデータから今日の値動きが過去の平均的な値動きと比較して激しいのか、静かなのかを分析します。また、マーケットに影響を与える可能性のあるニュースがあるか、ブレイクした場合に大きなトレンド転換となり得る重要なレジスタンスやサポートがチャート上にあるかも把握することは今後の値動きの幅を予測する際に役立ちます。
例えば日経225で買いのタイミングを探している場合、サポートが16750円にあれば、損切りを16745円、またはそれ以下に設定します。
最も人気の高いインディケーターは移動平均線です。移動平均線はとてもシンプルで、世界中多くのトレーダーが使っているため機能しやすく、価格が上昇していれば移動平均線はサポートとなり移動平均線の下に損切りを置く想定でエントリータイミングを計ります。
損切を上手にするには
収益性の高いトレード
すべてのトレーダーは短期的な利益を上げることができますが、一定の利益を得るには定期的な損失が必要です。負けたトレードの最中とその後に穏やかな気持ちで学ぶことは、非常に重要なスキルです。 マーケットはいつでも急に方向性を変えることがあり、収益性の高いトレードがいつのまにかストレスのかかるトレードに転じる可能性があります。 トレーダーはストレスにどのように反応し、計画に従うことを確実にするために何をすべきかを理解する必要があります。
損切との向き合い方
損失となってしまった原因を分析し、改善する方法を見つけましょう。
-トレードプランに正しく従いましたか?
使用しているインジケーターのシグナルに沿ったトレードが出来ていたか、振り返ることで冷静に判断ができます。
マーケットがどうなった場合にトレードを行う、など事前に決めておいたトレードプランに沿ったものだったのか見直します。
-ボラティリティの増加に伴いポジションは小さくしましたか?
ボラティリティが大きいとターゲットもストップも達しやすくなります。ボラティリティの大きい時は、通常よりも大きなターゲットを狙い、損切りも直ぐに達してしまわないように大きくする必要があります。大きな損切りとなるため、ポジションサイズを通常よりも小さく調整して大きな損失から回避します。
しかし、リスクリワードが悪い状態でのエントリーは決して行ってはいけません。
-見逃したニュースはありませんか?
見逃したニュースによってマーケットが急に大きく逆行した可能性があります。
損切り設定を変更する必要性
トレードでストップロスを正しく設定した後に、マーケットの値動きに応じてストップロス注文を変更することは有益です。ストップロス注文を変更する2つの方法
また、別のストップ幅を減らす方法は時間制限をかけることです。たとえばデイトレードの場合、5〜10分後にポジションが黒字にならなかった時が、一度手仕舞うサインです。こういった場合の多くは、ストップ注文がヒットする前にトレードを終了した方が損失を小さく抑えることができます。
生徒さんへの実際のアドバイス
こちらのチャートをご覧ください。生徒さんのトレード結果をもとに損切り設定のアドバイスをしています。どこに損切りを置くべきだったのか、どのように損切りを動かせば良かったのか、みていきましょう。
トレード1のアドバイス
- マーケットは横ばいでした。エントリーポイントとしては、マーケットが動くまで待った方が良かったです。
- 損切り設定としては大台のレジスタンス以上にしていて悪くなかったと思います。
- 価格がターゲットに達しなかったのでトレーリングストップを使用したのは良かったですが、もっと早くトレーリングストップを使う判断ができると良いと思います。
トレード2のアドバイス
- 価格が移動平均線から離れていてエントリーが遅くなっています。
- エントリーが悪かったので損切り設定が大きくなってしまいました。こういった場合の損切り設定は難しくなります。
- エントリーの間違いに気づけたので小さな利益で逃げられて良かったです。
トレード3のアドバイス
- エントリーは悪くありません。上昇トレンドをフォローした良いトレードでした。
- 損切り設定は移動平均線以下に正しく設定できていました。
- 良く利益を伸ばせました。欲を言えば、陰線が出るまで利益を伸ばせるようになると良いですね。
完璧な損切り設定とは
どのトレードにおいても損失は発生する可能性があります。どれだけマーケットを分析しても完璧な損切り設定はありません。完璧な損切りを設定しようとすると、多くのストレスが生まれ、トレードパフォーマンスが低下します。
では、こういった場合はどのように対応した方がいいのでしょうか。
戦略が今のマーケット状況に適していないということがわかりますので、何が原因なのかを検証する必要があります。ボラティリティが通常よりも高いのか、マーケットに影響を与えるニュースが出たのか、トレンド相場からレンジ相場に変わったのか、あるいはその逆なのかなどトレード結果を確認してみてください。そこから見えてきた課題を次回のトレードに活かしていきます。
ストップロス毎にマーケットを分析することは、トレード結果を改善させるために重要です。 1回の損失は重要ではなく、トレード改善のためには5〜10回以上のストップロスにかかったトレードを分析します。より多くのトレードを確認することでストップロスをより高く設定する必要があるのか、より低く設定する必要があるのかが確認できます。
損失はトレードの一部であり、完璧な損切り設定がないことを念頭に入れておきましょう。損失を正しく理解することはストレス軽減に繋がり、利益を伸ばしやすくします。この考えはとても重要です。小さな損失は長期的な利益に結びつくことを忘れないでください。
スキャルピングの損切り設定
スキャルピングのもう1つの重要なポイントは、連続して多くの損失が発生しないようにすることです。スキャルピングをする場合、1日の合計損失をpipsで設定する必要があります。 マーケットがもたらす大きなトレンドは、多くの小さな損失につながり、結果、その日一日の大きな損失につながります。1日の合計損失をトレード前に決めておくことで、その日のトレードの止め時を理解します。
トレードを始める前に毎日、今日のスキャルピングのボラティリティを予測することも重要です。マーケットが通常よりも不安定な場合は、損切り設定を増やす必要があります。マーケットの変動が通常よりも少ない場合は、損切りを小さく設定してトレードをするよりもボラティリティが増加するのを待ってからトレードした方が適切です。
凄くためになる内容でした。
損切りについてここまで詳しい記事は
初めてです。
TurnTradingで勉強し始めたころ、
損切りができなかったことが
懐かしく思えるようになりました。
今は、損切りをいかに
小さく設定するかということを
課題に勉強に取り組んでいます。