先週のニュース
火曜日、米国・消費者物価指数が発表され、8月の物価は前年比8.3%と上昇しました。予想は8.1%、多くのトレーダーが低インフレを望んでいたため、全マーケットに大きな影響を及ぼしました。DOWは1,000ポイント以上暴落し、USDJPYは直近高値であった145円近くまで急騰しました。
その他の経済指標発表では、米国・小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数がそれぞれ予想に近い結果となり、マーケットへの影響は限定的なものとなりました。暗号通貨市場では、イーサリアムが使用する技術を変更したことで活発な動きを見せましたが、最近の暗号通貨市場の下落トレンドに歯止めをかけるまでには至りませんでした。米国の10年金利は3.45%と今年6月以来の高水準に戻り、今後は4%に向かって上昇する可能性が高そうです。日銀は急速に進む円安を止めるため、為替介入を行う可能性を警告しています。
今週のトピック
今週は、米国中央銀行(FRB)と英国中央銀行(BOE)の政策金利発表に注目が集まります。両国の政策金利はそれぞれ0.75%上昇すると予想さています。例年通り、金利の動きは予想通りとなる可能性が高く、マーケットは中央銀行発表後のコメントに注目することになりそうです。マーケットは全体的に景気に対して弱気であるものの、最近は中央銀行がマーケットより一層弱気であるため、大きく動くことがあります。
政策金利発表を除くと、今週はあまり期待値の高いニュースは組まれていませんが、マーケットは引き続き活発な動きを見せそうです。日銀は今週中に為替介入する可能性は低いものの、その可能性は決してゼロにはなりません。USDJPYは長い上昇トレンドにあり、仮にマーケットが予想外に反転した場合、下げ幅が大きくなる可能性があります。
チャート分析
USDJPY
レジスタンス:145.00, 147.50, 150.00
サポート:141.50, 139.30, 138.50, 137.50, 136.00, 135.50
145円のダブルトップと日銀の円買い介入観測の高まりにより、上昇トレンドが伸び悩んでいる状態です。短期的にはさらに下がる可能性もありますが、中期的な上昇トレンドが強いため、下げ幅は限定的となりそうです。
GBPJPY
レジスタンス:165.00, 168.00, 168.75, 180
サポート:160.00, 159.50, 158.30, 155.50
再びレンジの真ん中に戻ってきています。さらなる下落と161.00を試す動きは、今週、最も可能性の高いシナリオです。
EURUSD
レジスタンス:1.0100, 1.0200, 1.0300, 1.0360, 1.0500
サポート:0.9900, 0.9800
価格は1.0000付近に留まっているため、現時点ではレンジトレードが最適な戦略です。
EURJPY
レジスタンス:145.00, 145.50, 149.90
サポート:142.25, 140.00, 138.00, 135.00
EURUSDが静かなため、USDJPYと非常によく似たチャートとなっています。USDJPYと同様に、今週は短期的には弱まる可能性が高く、中期的には良い買い場となりそうです。
GOLD
レジスタンス:1685, 1700, 1730, 1750, 1764, 1785, 1800
サポート:1660, 1653, 1646, 1612
1680の重要なサポートを下抜けたことは、GOLDにとって非常に弱気な状態を示しています。短期的にはマーケットは売られすぎているため、小幅な上昇が予想されますが、上がってきたところが良い売り場となる可能性がありそうです。
WTI
レジスタンス:90.00, 95.00, 96.00, 100.00, 104.00
サポート:84.00, 81.50, 80.00, 76.00
先週に引き続き、今週もレンジの状態が続くと思われます。強気の売り姿勢と弱気の買い姿勢が最善です。
DOW
レジスタンス:32000, 32650, 33000, 34000, 34275, 35500, 35850, 36000
サポート:30500, 30000 , 29500
先週、米国の消費者物価指数の発表を受けて、今年の弱気相場が戻ってきました。サポートは30,000のままなので、31,500あたりまでの上昇を確認してから売るのが最善です。
NIKKEI 225
レジスタンス:28000, 28750, 29000, 29250, 29400, 30000
サポート:27250, 27000, 26000
横ばいの状態に入りましたが、円高とDOWの下落により、週明けは下値が期待されます。