FX短期で稼ぐのが危険な訳

ところが、意外に多くのトレーダーが、とにかく短期間に大きく稼ぎたいという気持ちが強すぎることから、無茶なトレードをしてしまいがちなのです。

もちろん、無茶にも色々なパターンがあるわけですが、特に多く見られるパターンでしかもリスクが高いのは、「損切りしない」というものです。

例えば、今、マーケットが強い上昇トレンド中であるとしましょう。

上昇トレンド中に買いポジションを建てたとき、マーケットが少々逆行したとしても、しばらく我慢して保持し続けていれば再び上昇に転じ、結果的には大きく利益が出て終わることがしばしば起こります。
マーケットのトレンドが1ヶ月ぐらい続くことはよくありますので、偶然このトレンドに乗ることができたトレーダーは、損切りをしないまま勝ち続けてしまい、1ヶ月で大きく稼ぐことができてしまいます。

このような偶然に恵まれ、短期間に大きく稼ぐことができたトレーダーは、損切りなどしないほうが儲かるのだと考えるようになってしまうのです。

しかし、マーケットのトレンドが永遠に続くことはあり得ません。
上昇トレンドが終わり、下降に転じてしまったとき、この損切りしないトレーダーはどうなってしまうでしょうか？

もうお分かりですね？
損切りせずに短期間で大きく稼いだという成功体験を忘れられないトレーダーは、マーケットのトレンドが下降に転じたとしてもそれに気づかないまま、やはり損切りせず、最後には全てを失ってしまうことでしょう。

短期間に、例えば1ヶ月ほどの期間で大きく稼ぐという経験は、誰の身にも起こりうることです。
しかし、それはたまたまマーケットのトレンドに乗ることができたというだけであり、その結果を過信してはいけません。

まして、いかなる状況にあっても、損切りルールを守らないというのはトレーダーにあるまじきことです。