マーケット決定要素
ニュースを毎日チェックしてマーケットの動向をつかみ他のトレーダーがニュース発表にどう動いたかを理解することでニュース発表に即したトレード戦略の変更がうまくできるようになります。
以下に示す関係はニュースイベントが価格に影響を与える一般的な解釈です。重要な事はこれらの関係は常に変化しており100%信用してはいけないことです。
マーケットニュースの発表リスト
米政策金利
米国中央銀行の統括機関である連邦準備制度理事会(FRB)が短期金融市場を操作する目的で調整する政策金利のことで連邦公開市場委員会(FOMC)で決める金利です。マーケットの投資を決める鍵となる数値で、米国経済が成長すると景気の過熱を抑える為に金利は上昇し、米国経済が減速すると投資を促して経済を活性化させる為に金利は下がります。
米雇用統計
マーケットが最も重視している経済発表です。雇用の最大化を使命するFOMCが注視している経済指標で、新規雇用者数が増えて失業率が下がれば米政策金利が上がる可能性が高まり米国景気の力強さを示します。
米国内総生産(米GDP)
経済の強さを計る主要指標です。市場で取引された財やサービスの生産を特定期間でドルで計上します。経済が強いと政策金利は上がります。
世界的な不測の事態
戦争、災害、政権交替、政策変更はマーケットを豹変させる大きなインパクトを与えます。マーケットが緊迫してくると金に投資のお金が向きます。
米インフレーション(CPI/PPI)
インフレーションは物価が上昇する経済現象です。インフレーションが進み過ぎて経済に悪影響がでると判断されれば物価上昇を抑える為に金利は上がります。
米小売売上高
米小売売上高は米GDPの約3分の2を占める個人消費のトレンドをつかむ指標です。トレンドが強ければ経済は強いと判断します。
米製造(PMI)
製造業の景気動向を計る経済指標です。製造業の購買担当者に直接調査して結果を積み上げて算出するので将来の景気動向を占う先行指数となります。
消費者信頼感指数
消費者に将来の経済に対するマインドをアンケート調査して算出した指標です。平均的な消費者に対する調査で経済の先行指標になります。
企業業績
上場企業の業績評価が良ければ経済に良いサインと捉えられ株価は大きく上昇します。
国債
国の借金を示しており発行残高が多くなると経済に問題が起き通貨が弱くなります。
投機
強い上昇や下降トレンドのマーケットに人は引き寄せられトレンドは更に強くなります。しかし投機バブル終われば急速に反対方向に動きます。
リスクオン
トレーダーは将来に確証を持てば株や新興国通貨などのリスクの高い資産を買います。これをリスクオンと言います。
リスクオフ
トレーダーが将来を危ぶめば安全資産の金や米ドルそれに円を買います。これをリスクオフと言います。
FX価格の決定要素
政策金利
通貨ペアの金利差の変更が価格に動きをもたらします。例えば米国金利は1から2%に向かって増えていますが日本は0%に据え置いたままです。投資家は持っていても利息のつかない円を売って利息のつく米ドルを買って儲けようとします。こうして米ドル/円は上がって行きます。
株価決定要素
政策金利
金利が上がればお金を銀行に預金しておいても利息がつきます。利息がつけば投資家はリスクを避けて株に投資しなくなるので株は下がります。
政策
投資家は国の政治の安定を重視します。不安定な政治の国の企業に投資家は資金を投入しません。政治リーダーと政策の変更は株価に大きな影響を与えます。国際政治の安定も企業が安定して利益をあげるために重要です。戦争や世界の政情の不安定化は株価を押し下げます。
商品価格決定要素
経済成長
経済成長は物づくりが盛んになり原料が必要になります。国が豊かになれば金などの贅沢品の需要が増えます。
米ドル
米ドルは国際決済に一番使われる通貨です。米ドルが強くなると他の通貨は弱くなるので米ドル建ての物やサービスの値段は高くなり、海外から買われなくなります。海外から物やサービスが買われないと米国の景気は悪くなるので米ドルは弱くなります。
需給
商品ごとに個別の需要と供給の要因があるので、要因ごとのマーケットへの影響を理解します。例えば世界銀行は大量の金を保有しているので、彼らが金を売り始めたら金価格は暴落します。