ポンドドルは世界で4番目に多く取引されている通貨です。活発なマーケットで、世界中の短期および長期のトレーダーにとって魅力的です。
この記事では、ポンドドルを動かす要因と、ポンドドルの取引方法について説明します。

ポンドドルの特徴 1

ロンドンオープン

FXのマーケットは1日24時間取引されていて、オープン時間とクローズ時間は設定されていませんが、1日の中でも比較的重要な時間帯があります。

ポンドドルにとっては、ロンドン市場のオープンする時間が重要で、ロンドン時間の午前8時(日本時間では4月から10月までは午後4時、11月から3月までは午後5時)にはマーケットが大きく動く可能性があります。ロンドンに拠点を置く銀行やヘッジファンドのトレーダーの多くは、午前7時から7時30分ごろに出社し、
午前8時になったら取引を開始します。ロンドン時間の午前8時はロンドン証券取引所の開始時間でもあり、ポンドドルに影響を与えます。

ロンドン時間の午前8時は、トレンドとボラティリティが急速に変化する可能性があるのを知っておくことが重要です。午前8時より前はマーケットが静かになり、8時以降はマーケットのボラティリティが上昇します。

以下のチャートを見れば、ロンドンの午前8時以降にマーケットがどれほど大きく動いているかがわかるでしょう。

こうした午後4時(日本時間)ごろの大きな動きは、その日の最良の取引チャンスを与えてくれますので、素早く利益を上げることができます。午後4時以降のマーケットの動きを予測するには、マーケットのパターンを調べることが重要です。アジア時間にポンドドルが上昇した場合、ロンドンのトレーダーは売るでしょうか?買うでしょうか?

また、午後3時45分から午後4時までのマーケットの動きを見て、午後4時以降のマーケットはどうなると予測できるでしょうか?
例えば、2019年9月のロンドン市場は弱気だったため、マーケットが午後3時45分から午後4時まで下落した場合、午後4時以降は75%の確率でマーケットはそのまま下落するというパターンが見られました。

ポンドドルは午後4時から5時の間が最も活発に動く
時間帯ですが、午後5時から7時(ロンドンの午前9時から午前11時の間)は、まだチャンスがあります。マーケットが一方向に動き過ぎてしまったような場合には、そのトレンドが終わるのを待ってから逆張りの取引で利益を得るチャンスが巡ってきます。価格が上昇トレンドで移動平均線を下回った場合、または下降トレンドで移動平均線を上回った場合は、トレンドが一旦終わったと判断することができます。

ロンドン市場のオープンについて理解することは、
収益性の高い取引チャンスを見つけるのに役立ちます。そのマーケットで取引するのに最適な時間帯を知れば、ストレスと取引エラーを減らすことができます。
そうすれば、長時間マーケットを監視し続けなくとも良い取引を行うことができるのです。

ポンドドルの特徴 2

以下の表は、一日のポンドドルの平均ボラティリティを示しています。

ご覧のとおり、ポンドドルはアジア市場がメインの時間帯は最も静かで動きがありません。マーケットに動きがないと、デイトレードで一貫した利益を上げることは困難です。時折、大きな動きが見られることもありますが、ほとんどの場合は動きが横這いになるため、取引シグナルの大半は損失につながってしまいます。

下のチャートからわかるように、移動平均線はマーケットが静かだと横這いになってしまうため、移動平均線とのクロスで売買すると損失につながります。

アジア時間は静か

ポンドドルを取引する際には、取引するのに最適な時間を選択するために、一日を通してボラティリティがどのように変化するのかを知っておくことが重要です。マーケットを1時間監視しているとき、ボラティリティが高いとさまざまな短期取引のチャンスがあるため、モチベーションを維持するのは簡単です。逆にマーケットが静かで、明確なチャンスがない場合ですと、ひどい取引につながってしまう可能性があります。また、マーケットが静かな状況では、利益を上げるのに長時間ポジションを保持する必要があり、あなたが疲れてしまう可能性があります。

金利とイングランド銀行

米国の金利が英国よりも高い場合、ドルに対してポンドが売られます。米国よりも英国への関心が高まるとポンドの需要が高まって、ポンドドルが上昇します。通貨市場は将来の情報を織り込むため、現在の金利も重要ですが、金利の将来の変化を期待してマーケットは動きます。

経済が強いとき、中央銀行は金利を上げることで、経済が急速に成長し過ぎて高インフレを起こさないようにします。経済が弱いとき、中央銀行は投資を奨励し、経済を支援するために利子を減らします。

ポンドドルのトレーダーは、このマーケットで取引するために英国と米国の両方の経済統計を注意深く監視します。

重要な統計は以下のとおりです。
経済活動(GDP)、インフレーション(CPI/PPI)、米小売売上高、米製造(PMI)
下の図を見ると、マーケットが米国と英国のさまざまなニュースリリース時に、事前予想と比較してどのように動いているのかがわかります。

米政策金利

米雇用統計

英政策金利

米経済活動(GDP)

世界的な不測の事態

米インフレーション(CPI/PPI)

米小売売上高

米製造(PMI)

これらの関係はマーケットの通常の動きですが100%完璧なものではないため、そのときのマーケットのポジションと注文状況を理解することが重要です。

金利とイングランド銀行英国経済の金利はイングランド銀行によって設定されます。

イングランド銀行(https://www.bankofengland.co.uk/)は年に8回会議を行い、金利を決定します。これらの会議はポンドドルにとって非常に重要です。金利に関する決定は重要ですが、将来の金利政策に関するイングランド銀行の声明も非常に重要です。

イングランド銀行の会議後、数週間後に議事録が公開されるため、その際もポンドドルが大きく動くことがあります。トレーダーは議事録を注意深く読み、政策立案者が将来の金利と彼らが見ているデータについてどのように考えているのかを理解しようとします。

ポンドドルに関するニュースの入手先多くのブローカーは、ポンドドルまたはポンド円に関するレポートを作成しています。これを読むことで、マーケットを動かしている要因を理解するのに役立ちます。これらのレポートの多くは、無料のウェブサイトで提供されています。

多くの異なるブローカーやアナリストの情報を掲載している無料ウェブサイトは「Zai」です。

このサイトでは情報が24時間更新されるため、1日のマーケットの動きを理解するのに役立ちます。

英語のサイトでは、日本語のサイトよりもニュースの掲載が早いため、英語のニュースを直接読むのが有利です。

以下は、ポンドドルのニュースを提供する英語の無料ウェブサイトのリストです。

https://www.forexlive.com/

https://www.bloomberg.com/asia

https://www.dailyfx.com/

Google翻訳は英語のニュースを読むのに役立ちます。ただし、Google翻訳は非常に優れていますが、完璧ではありませんので注意してください。

 

ポンドドルの特徴 4

ポンドドルの特徴-ポンドドルに適したトレード時間英国経済の金利はイングランド銀行によって設定されます。

イポンドドルのボラティリティは1日を通して大きく変化します。このため、マーケットが1日を通してどのように変化するかを理解することはとても重要になります。

下のグラフは、過去1か月間の30分の平均レンジ幅(高安値の差)を示しています。

いつポンドドルをトレードした方ががいい?

セッション1:アジア市場

セッション7:ロンドン時間の午後

ロンドン時間の午後は、英国の政治家が話していることに反応しやすくなります。また、米国の株式市場の方向を見守るため、マーケットは朝よりも静かでもあります。ロンドン時間17:00( 東京時間 4月から10月までの2:00、 東京時間11月から3月までの3:00)の後はマーケットはさらに静かになります。

セッション2:ロンドン市場の始まり

ロンドン市場は、ロンドン時間の午前7時に動き始めます。(東京時間4月~10月は15:00、東京時間11月~3月は16:00)。ロンドン市場始まりの1時間はマーケットがまだ静かなため、トレード傾向を見つけるのが難しく、また値動きが急に反転する可能性もあるため難しいです。

セッション3:ロンドン市場オープン

ロンドン時間の8:00~9:00はトレーダーが今日のアジア市場の流れを評価し、その日のポジションを建てる時間になるためマーケットが最も活発になります。

セッション4:経済発表

英国の経済発表は通常、ロンドン時間9:30に発表されるため、マーケットが発表を待つ時間9:00~9:30頃の値動きは静かになります。

セッション5:ロンドン時間10:00以降

マーケットは全米オープンに先立ち静かになり、マーケットの状況に応じて反転、もしくはトレンド継続と、両方のトレードチャンスが生まれます。ボラティリティはまだ高いので、トレードするのに良いチャンスとなります。値動きはロンドン市場オープンほど速くは動きませんのでトレードミスをする可能性は低くなります。また、思惑と反対方向に価格が動いたとしても損切を小さくできます。

セッション6:ユーヨーク市場オープン

米国の経済指標発表時間はロンドン時間13:30で、価格に大きな影響を与える可能性があります。これをトレード分析することは難しく、通常、経済発表の後はマーケットが落ち着くまで待つのが最善です。

セッション7:ロンドン時間の午後

トレーダーが日本、中国、オーストラリアに関連するマーケットに焦点を合わせているため、アジア時間でのポンドドルの値動きは通常静かです。時折、マーケットが大きく動くこともありますが、そのような機会は滅多にありませんのでアジア時間でのポンドドルのトレードはしないことが最善です。

ポンドドルスキャルピング

ポンドドルは、ボラティリティが高くスプレッドが狭いため、スキャルピングをするには魅力的なマーケットです。ポンドドルのボラティリティは1日を通して大きく変化するため、トレード時間を慎重に選択する必要があります。ポンドドルをスキャルピングでトレードする最適な時間として、ロンドン市場がオープンした直後、ロンドン時間の午前8時~午前10時です。ロンドン市場のオープンには、ボラティリティが高く、強いトレンドになる可能性があるため素早く利益を上げることができます。

ターゲットpips設定

スキャルピングの場合、ターゲットを小さくして何度もトレードするのは簡単ですが、これは大きな損失につながる可能性があります。 1~2pips(ポンドドルの場合は0.0001~0.0002)などの小さなターゲットの問題は、ポンドドルが1分以内に5〜10pips移動するため、タイミングが悪い場合に損失を制御するのが困難になる可能性があります。

私は、ポンドドルでスキャルピングをする場合、少なくとも5pipsの利益を狙います。予想外のニュース記事や大量注文によりマーケットが急速に動くのを見るため、最初は10pipsのターゲット設定にして利益が拡大するゆとりを与えます。建てたポジションが5pipsの含み益となり勢いが止まった場合、この瞬間に利益確定をします。

ストップpips設定

通常、スキャルピングの収益性の高いトレードは非常に早く利益確定されるため、大きなストップは必要ありません。ポンドドルのスキャルピングトレードでは、4~5pipsのストップを置きます。ポジションが黒字になったら、トレーリングストップを使用してストップロスを減らします。たとえば、建てたポジションが2pips含み益となった場合、ストップを5pipsから3pipsに減らします。

ポンドドルのスキャルピングトレードは通常5〜10分以内にトレードを完結させます。すべてのトレードにおいてタイムストップを使用します。トレードが5分で利益を生まない場合、たいていエントリータイミングが悪いという兆候であるため、ストップレベルを下げます。利益にならないトレードを早々に終了させ、良いタイミングとなったときに改めてマーケットにエントリーしていきます。

ポンドドル難しい?

ポンドドルは非常に速く価格が動くため、損失が出やすいとポンドドルを難しいと捉える人もいます。FXで利益を上げるにはボラティリティが必要なので、素早いマーケットの値動きはいいトレードチャンスを提供してくれます。ポンドドルでは、ロンドン市場が開いている間、いつでもBREXITに関するニュースが出る可能性があるので、マーケットは警告なしに急に大きな動きをすることもあります。

ポンドドルの大きな値動きは、利益をより拡大したりトレードチャンスを見つけたりすることができるため、前向きに捉える方がいいでしょう。マーケットは迅速に推移するため、常にマーケットを見ていることが重要です。そうすることでマーケットに予想外のニュースやイベントが起こったとしても大きな損失にはなりません。また、時には幸運になる可能性もあり、ニュースが予想より大きな利益をもたらしてくれることもあります。こういったときは、ボラティリティが増加するため、大きなターゲットに変更するのはいい戦略です。たとえば、通常10ポイントで利益を得ているのであれば、15〜20ポイントでターゲット注文を出します。仮に値動きが拡大したターゲットにまで届かず、10ポイントに達した時点で上昇をやめた場合、当初の計画を取りやめ今ある利益を確実に利益に変えることをお勧めします。ポジショニングに役立つニュースや記事がリリースされた場合、いいトレードチャンスになる可能性があり、より大きなターゲット注文がヒットし、予想より大きな利益を上げることもできます。
ポンドドルには非常に突発的で大きなチャンスを得られるボラティリティがあります。マーケットの大きな値動きは、ニュースやマーケットへの大量注文の結果かもしれません。その場合、多くのトレーダーがニュースや発表を見つけて、迅速に分析することは困難です。大きな値動きの後はマーケットが落ち着くまで待ち、値動きに追従するか、それとも逆張りをするかを決定した方がいいでしょう。 どちらのポジションでエントリーをするにしても小さな損切と損失後の休憩はとても重要です。マーケットの値動きは刺激的で収益性がありますが、利益を上げるためには計画を立て冷静に対処する必要があります。

記事はデモ口座及び会社資金を運用するGYM会員に向けた内容で個人資金の運用者向けの内容ではありません。GYMに入会されずに記事内容を参考にして自己資金でトレードをされる場合は必ずご自身で検証の上判断されますようお願い致します。従いまして自己資金でのトレード結果には一切の責任を負いませんので予めご了承ください。

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